体育会系商社マンの米国株投資

経済的自立を達成し、会社に帰属せずとも自分らしい自由な人生を目指しています。

AppleのPerplexity買収報道に思うこと。Appleの投資方針の変更。

本日は、中島聡さんのメルマガから、「Apple経営陣の間で、Perplexityを購入すべきかどうかという議論が起こったことを報告するリーク記事」の紹介と、それを受けての私のAppleへの投資方針についてです。

=以下中島聡さんメルマガ引用=
Apple Executives Have Held Internal Talks About Buying AI Startup Perplexity

Appleの経営陣の間で、Perplexityを購入すべきかどうかという議論が起こったことを報告するリーク記事です。

Appleは、GoogleをiPhoneのデフォルトの検索エンジンとして採用することにより、莫大な売り上げをGoogleから挙げていますが(日本円で1兆円を超えます)、AIとのチャットが検索を置き換えつつある今、戦略を根本的に見直すべき時期に来ていると思います。

本来であれば、Apple独自のSiriをそちらの方向に成長させるべきですが、これまでは、Googleからの売り上げを優先して、そこに力を入れて来ませんでした。

Googleに対する独禁法の観点からの調査が進むにつれ、Appleとのディールが批判の対象になっていることも事実であり、ここらで、思い切ってGoogleとの関係を断つべきなのかも知れません。

しかし、現状のSiriで、Google検索を置き換えることは不可能であり、手っ取り早い解決策として、Perplexityを買収して、それでGoogle検索の代わりに提供するのは、戦略として理にかなっているように私には思えます。

ちなみに、Perplexityを買収しようと考えたのは、Appleだけではなく、Metaも真剣に考え、実際の交渉も始まっていたようです(参照:Meta Discussed Buying Perplexity Before Investing in Scale。結局、この交渉は破談に終わり、MetaはScale AIへの投資に踏み切りました(参照:Meta Finalizes $14.3 Billion Scale Investment, Hires Its CEO)。

PerplexityもMetaにとっては良い買収だったと思いますが、今後、Perplexityがどこに買収されるのか、もしくは、独立した企業として上場を目指すのか、注目したいと思います。

最近になって、ようやくGoogleが検索とAI Chatの融合に真剣に乗り出したので、それがPerplexityの(Googleのライバルによる)買収の可能性を高めるだろうと予想できます。
=引用終わり=

ググる」から「AIに聞く」へ

まずは検索についてですが、私自身、今年に入ってから「ググる」頻度が圧倒的に減りました。代わりとなっているのは勿論AIです。

調べものや「ヒント」を得たい時、以前であればとりあえずGoogleに思いつく検索ワードを入れていましたが、現在はPerplexityかChatGPTを主に使用しています。

なお、Perplexityの有料版(Pro)は年間3万円ですが、ソフトバンク・ワイモバイルのユーザーは1年間無料で使用できるキャンペーンがあり(2024年にソフトバンクが同社に出資したことが背景。現在は半年間無料のようです)、私はたまたまワイモバイルのユーザーだったので重宝しています。

Perplexityは検索特化型の対話型AIで、「Google検索とChatGPTの良いとこ取り」のイメージです。思考時間は非常に短く、基本的に一瞬で回答をくれます。

業務では、会社が作成した自社AIプラットフォームを使用しています。これはChatGPTの最新版(GPT4.1)などをベースに、社内情報にもアクセス可能なため、既に手放せなくなっています。

・Web会議は自動的に録音→会議終了と同時に議事録完成。(特に英語の会議で重宝)

・投資案件で上司から企業価値算定を命じられると、以前は丸一日エクセルや過去財務諸表と睨めっこしながら事業計画作成・DCF法で企業価値を計算・感応度分析などしていたが、AIに投げれば修正は必要なものの、一瞬でザクっとは作ってくれる。

・細かい会計ルールをググったり、職能部署に聞いたりするのが、そこもAIに聞けば基本一瞬で解決。

・「この企業との合弁契約でのEXIT条件は?」と聞かれたら以前は契約書を読み込んでいたが(定款・合弁契約書・出資時の契約書などの整合性もチェック)、AIに聞けば一瞬で要点を抽出。

挙げればきりがないくらい、便利になりました。

多少仕事は雑で間違ったことも平気で言いきってくるので、常に注意は必要ですが、一瞬でボールを投げ返してくる新人が隣に付いている感じです。(うまく使いこなせるかは、結局は自分次第)

Googleは転換期へ。Appleも検索の在り方を模索

話がやや逸れましたが、このトレンドの中でGoogleはいよいよ戦略の見直しに迫られているのはご存じの通りです。またAppleも「検索の在り方」を根本から見直すべく、SafariブラウザにAI検索エンジンを統合する計画を進めています。

しかし、肝心のAI領域においてAppleが出遅れているのは明白であり、ここでPerplexityを買収してGoogle検索から置き換えるのは、私もアリに思えます。

AppleはGoogleから標準検索エンジン契約の対価として年間およそ200億ドル(約3兆円)を受取っているようなので、それが無くなるのは痛手ですが、それを恐れている間に出遅れる方がもっと恐いと思います。

Appleの絶対的な地位が揺らいできている?

Appleは私の主力株の一つであり、同社(特にiPhone)の圧倒的なブランド力・ロイヤルティはそうそう揺らぐことはないと思っていました。いちiPhoneユーザーとしても、iPhoneは手放せないインフラとなっています。

しかし、AI分野での出遅れ感や主力製品が変わらない点において、Appleのイノベーションは停滞しているようにも見えます。

以下記事のように、経営陣の硬直化も指摘されています(まあ昔から言われ続けているテーマですが)。
Apple経営陣の「新陳代謝」働かず、4割が10年超在任 AI劣勢が鮮明 - 日本経済新聞

ティム・クックは優れた経営者であり、文句を言うつもりは全くありませんが、スティーブ・ジョブズとはタイプが違います。ジョブズが生み出した商品群(特にiPhone)を、更に卓越した商品に磨き上げることでAppleの成長を牽引してきました。

しかし、次なる革新的な商品が出てくるイメージが正直わきません。自動運転EVのプロジェクト(通称「Project Titan」)に期待していましたが、2024年2月に正式中止を決定しています。代わりに、Apple Intelligenceを中核とするAIエコシステム構築を次なる成長エンジンと位置づけています。もしジョブズが生きていたら、今のAppleは彼の眼にはどのように映るのでしょうか。

Perplexityの社長はまだ31歳

話は検索に戻りますが、Perplexity の創業CEOである、インド出身のAravind Srinivas氏はまだ31歳ですが、Googleが築いてきた「検索」そのものを再定義するイノベーションを起こしつつあります。

AppleがPerplexityを買収して、そのような新世代リーダーを獲得することは、社内カルチャーの若返り、AI分野での挽回、守りから攻めの転換、といったことを期待させます。Perplexity買収はあくまで「検討」であり、Appleのエコシステム全体との調和を考えると簡単ではありませんが(恐らく見送るのでは)、動向に注目したいと思います。

最後に。Appleの投資方針

さて、ここまで書いてきて、成長性の点では、私のAppleへの投資意義が薄れてきていると気が付きました。勿論、安定性はありますが、それだけを求めるならS&P500などのインデックス投資で十分であり、あえて個別株投資する意義は薄いです。

言わずもがな、Appleは2007年に発売したiPhoneによってスマホというメタトレンドを生み出しました。そのメタトレンドとAppleの成長のストーリーは息が長く、ウォーレン・バフェットがAppleへの投資を開始したのは2016年と意外と遅いです(それでも、結果的には遅くなかった訳です)。

現在は「AI」がメタトレンドを生み出しつつあります。私自身の生活にもAIが入り込んできていますが、私の目に見えていない世界に於いて、凄まじいスピードでAIが活用され始めており、日々進化しています。

これはスマホに次ぐ、長く太いトレンドになると、日々その確信度が高まっています。スマホの例を考えると、まだまだAI関連への投資は遅くないと思います。

別のメルマガ記事での中島聡さんのコメントを借りれば、『AI業界全体で言えば、まだまだ2~3合目。労働人口のどのくらいが、既にAIやロボットに置き換えられたか、という観点から言えば、まだ黎明期です』

勿論、人の意見を鵜呑みにするのはNGですが、私としてはこの大きな波にできる限りBETしたいとの考えが日増しに大きくなっています。

結論として、手始めに毎月の個別株投資(40万/月)の買付銘柄からAppleを外そうと思います。その分をよりAI関連に振り向けます。(筆頭はエヌビディアですが、やり方はもう少し考えます)

現在保有している600万円程のApple株については、今すぐ売ることはしませんが、状況を見ながら徐々に持ち高を減らし、AI関連に振り向けていく方針です。

これを踏まえて、次の記事では来月からの買付方針をアップデートしたいと思います。