体育会系商社マンの米国株投資

経済的自立を達成し、会社に帰属せずとも自分らしい自由な人生を目指しています。

10月のNISA自動買付け(59万円)と相場観

10月のNISA買付記録です。今月も月初に恒例の定期積立を実行したので、相場観とともに簡単に振り返ります。

個別株(39万円)

個別株の積立投資ですが、先日の記事の通り「生成AIの成長にBETする」方針に沿って、NVDA、Broadcom(AVGO)のAI銘柄にやや厚めに資金を入れて、その分、AppleとTeslaの積立をストップしています。

ただ、最近のNVIDIAやOpenAIを中心とするベンダーファイナンスは行き過ぎな感があり、基本方針は変わらずAI銘柄への投資は継続するものの、逆回転のリスクが高まっているなとも感じます。

以下は中島聡さんのメルマガの引用です。以下の図は、NVIDIAを中心とした巨額のお金の動きを非常に分かりやすく纏めてくれています。
=QTE=
記事:OpenAI, Nvidia Fuel $1 Trillion AI Market With Web of Circular Deals

Nvidiaに続いてAMDとも大型契約を結んだOpenAIが注目される中、今度はNVIDIAによるxAIへの投資も発表され、AIインフラを巡るお金の動きが大きすぎて眩暈がするほどです。この記事は、それらの今の現状をよくまとめた記事ですが、その中でも下の図が秀作なので紹介します。NVIDIAから流れる大量のお金が、最終的にはGPUの売り上げとしてNVIDIAに戻る様子が良く分かります。

誤解している人が多いようですが、これは「売上の捏造(ねつぞう)」とは大きく違う話です。GPUを提供する立場(ベンダー)にあるNVIDIAによる、ファイナンス(購入資金の提供=ベンダー・ファイナンス)です。「GPUの売り上げ」という実態が伴う取引なので、違法性は全くないのです。余ったお金を配当や自社株買いという形で株主に還元する企業が多い中、NVIDIAは、そのお金を、将来の売り上げ増のために使っているだけの話です。

もちろん、ベンチャー企業への投資や融資にはリスクが伴うため、最悪の場合には、投資・融資したお金が返ってこない可能性もありますが、市場にニーズがある限りは、配当や自社株買いのような直接的な株主還元よりも、この方が(売上と利益が上がって)株主のためになると考えているのです。
=UNQTE=

書かれている通り、勿論ベンダーファイナンスに違法性はないものの、巨額の投資マネーが限られた企業群でグルグル回っているのは事実のため、何か全く予期せぬ事象が起きた時に(ブラックスワン現象)、逆回転するリスクは意識しておいても良いでしょう。

NVIDIA、OpenAIが生成AI市場を牽引していくのは明白ですし、この図を見てもNVIDIAが依然として非常に良いポジションにいるので、NVIDIAへの投資は継続します。とは言え、今の私のポートフォリオのNVIDIA比率は17%程度ですが、これを一気に引き上げることはせず、成り行きで20%、30%と成長してくれるのであれば、それが健全な形かなと思います。

また、いつかは誰にも読めませんが、今後必ず調整が入ると見ているので、そこで厚めに資金を入れるのはアリだと思います。そういった調整が入るまでは、この巨額の投資レースは続いていくのでしょう・・・。

相場観

足元、S&P500は最高値圏にあります。10/10(金)にトランプ氏が中国への追加関税強化を示唆したことで、一時崩れましたが、今週やや持ち直しています。こういった材料があると、ハイテク株は一気に崩れますね。本日時点のFear&Greed(恐怖指数)は30=Fearとやや冷え込んではいます。

下図でS&P500のバリュエーションを確認しておきましょう。直近、PER 22倍の補助線を突き抜けています(22.5倍)。利下げが期待されてプレミアムが乗っている状況で、過熱感はありますね。前回の調整(2025年4月や2024年8月)ではPER 20倍近くまで下がっているので、そこまで落ちる可能性は認識しておきたい所です。そうすると、10%~20%ぐらいの下落は十分にあり得ます。

EPSでも見ておきましょう。上図の赤の点線が直近の予測EPSで、296ドルです。丸めて約300ドルとして、年末まで今のモメンタムが継続してPER 23倍になれば、S&P500は300ドル×23倍=6,900ポイントとなります。

仮にそこを起点として、逆回転してPERが下がった場合のシナリオですが;

  • 300ドル×20倍=6,000ポイント→15%の下落
  • 300ドル×18倍=5,400ポイント→22%の下落
  • 300ドル×16倍=4,800ポイント→31%の下落

こんなイメージは持っておいても良いでしょう。実際には逆回転すればEPSが300ドルより下がるはずなので、下落幅は更に広がりますが。

今年の4月8日には一瞬ですが、5,000ポイントを割り込みました。なので、③だって、いつなっても不思議ではないと思います。

年末に向けた方針:適度なリバランスはありか

上記を踏まえると、相場はプレミアムが乗っており、一方で足元の恐怖指数はやや高いことから、今のうちに多少のリバランス(利益確定の売り)をするのはアリだと思っています。

私の場合は、先月に続いてAppleを一部手放す方針なので、今週~月末にかけて30~50万円ほど売る予定です。また、年末で満期を迎える旧NISA枠の保有銘柄(2021年に購入)、VTIや楽天VTIなども少しずつ売ることで、課税を避けつつ、リバランスをする方針です。

インデックス投資(20万円)と積立ファンドの変更

さて、インデックス積立投資の方は10月から積立対象を「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」に変更しました。前回も書きましたが、理由は一言で言うと、「長らくemaxis slim S&P500で積立してきたが、だいぶ育ってきたので、もう少しハイリスク・ハイリターンに寄せたい」からです。経費率が0.5%とやや高いのが難点ですが、ボラが高い分、上述の調整が入ればS&P500よりも大きく下落するので、「今後の調整からの回復・成長」というシナリオに自信があるのであれば、こちらの方がより大きなリターンを得られるかなと感じています。