弊ブログの質問フォームを通じて、読者の方からご質問を頂きました。
拙いブログですが、私の投資手法に興味を持ってくださる方がいらっしゃるというのは大きな励みになります。
ご本人の了解を得たので、以下、ご質問とその回答となります。
ご質問
いつも楽しくブログ、xを拝見しております。●●と申します。 体育会系商社マンさんと同じくaurに興味を持ち、コツコツ買い、1000株持っております。体育会系商社マンさんは何株まで増やす予定でしょうか。また、aurについて最近ネガティブニュースが多いですが、撤退の値段は決めていますか。以上2点、お時間がありましたら教えていただきたいです。よろしくお願いします。
以下、私の回答になります。
体育会系商社マンさんは何株まで増やす予定でしょうか。
結論から申し上げると、「何株まで増やす」という明確な目標は現時点では設定していません。
オーロラはAppleやMicrosoftのようにサービスを日常的に体感できる企業ではないので、まずはオーロラ株を保有することに自分を慣らす事から始めています。
オーロラはボラが非常に高い銘柄なので、一気に大きな額を投入すると、含み損が嫌になり、保有を辞めてしまうリスクがあります。
そのため、私は毎月約40万円の米国個別株への積立投資の中で、現時点では6万円程度をオーロラに振り分ける形にしています。(他の5銘柄:Microsoft、Apple、NVIDIA、Tesla、Amazon)
あくまで私の場合ですが・・・AURへの投資は、他の5銘柄と異なり「ハイリスク・ハイリターン狙い」です。
最悪、紙くずになる覚悟もしたうえでの投資です。むしろ、その覚悟を持った上でないと、私の場合は高いボラティリティに心を消耗してしまうので。
さて本題ですが、現在のペースで積立投資を続けたとして、以下図は平均取得単価を一株5ドル(1ドル=145円換算)と仮定した積立ペースのシナリオです。毎月83株ずつ買付していくことになります。
このシナリオをベースに、AUR保有に対する自分の「耐性」を少しずつ高めていくつもりです。
繰り返しになりますが、自身のメンタルの安定のために、上図の投資元本は一旦はドブに捨てた金、もしくはオーロラへ寄付した金=基本は戻ってこないお金、という感覚です。
2027年末の時点で投資元本は約200万円です。一方、私の金融資産は約8000万円なので、全体の2.5%にすぎません。
この割合であれば、最悪ゼロになっても受け入れられると割り切っています。
積立を続けながらも、途中でオーロラの将来性に対する確信度が高まるイベントがあれば、投資額を増やす可能性はあります。
但し、現時点では焦らず慎重に進めたいと考えています。
2027年末の段階で投資額は200万円程度ですが、その時点でもオーロラが花開いている可能性はあまり高くなく、スケール化・収益化の目途がついたり、市場から認知され評価を見直されたりするのは2028年以降、更にもっと先かも、と見ています。(勿論、そんなことは誰にも分からず、もっと早く開花する可能性もありますが)
むしろ、それまでの期間は株価が今よりも低迷したり、無駄にアップダウンが激しかったりと、苦しい時間帯が続くと見ています。
ただ、その苦しい期間が「仕込み時」となります。
株価が低迷すれば、平均買付単価は5ドル以下となり、保有株数は上図よりも増える事になります。
その苦しい時期を経て、2028年以降、いつになるかは分かりませんが、オーロラが本格的に評価され、株価が25ドル(5倍)になったとします。
その時に嬉しくなり、今度は逆に売りたい衝動に駆られますが、これまでそうしてきたようにじっと耐え、50ドル(10倍)になったとします。
ざっくりですが、元本200万円が2,000万円になるイメージです。
そこで初めて、この投資は一定の成功をした、と私の中では言える事になります。
その時点でも、オーロラの更なる将来性に自信があれば、売らずにずっと保有していくイメージです。
長くなりましたが、ご質問にお答えするならば、
2025年末 668株
2026年末 1,664株
2027年末 2,660株 ※今後の株価により当然変動します。
ぐらいをベースシナリオとしながら、積立投資を継続していく方針です。
また、aurについて最近ネガティブニュースが多いですが、撤退の値段は決めていますか。
撤退価格は特に決めていません。
2022年~2023年は1~2ドル台で低空飛行していましたが、今後も悪材料が重なれば、それぐらいに落ちる可能性はあると考えています。
私としては、将来のある時点(2028年以降)で市場からの評価が見直され、大化けする可能性に賭けていますので、それまでは低迷してくれれば、安く仕込めるため、それはそれでHappyです。
では、撤退の判断基準は何か?
ズバリ、「オーロラに将来性を見出せなくなった時」です。
私が考えるオーロラの将来像は、「米国の商用トラックから人間のドライバーがいなくなり、自動運転トラックが主流となる未来。そのプラットフォームをオーロラが提供している世界」です。
勿論全てが完全に置き換わるのは現実的ではありません。
ただ、アメリカの商用トラック市場は日本とは比べ物にならないスケールの大きさなので、それが10%でも自動運転に切り替われば、十分に大きな社会的インパクト=イノベーションとなります。
一方で、アメリカのトラックドライバー市場は独特です。
日本の運送業界には、ヤマト、佐川、日通といった大手企業が存在し、多くのトラックドライバーはそれら大手企業に「社員として」雇用される形態です。
これだと、オーロラの自動運転トラックのコストが、人間のドライバーを雇う諸々のコストを下回った場合(安全性が確保される前提ですが)、ヤマト等の大手企業はドライバーを解雇し、自動運転トラックに舵を切ります。
割とシンプルです。
ところがアメリカのトラックドライバーの雇用形態は日本と大きく異なります。
アメリカでは「大手企業に雇用される」ドライバーも勿論いますが、「オーナーオペレーター=独立自営業者」即ちドライバー自身がトラックを所有し、運送会社と契約して貨物を運ぶスタイルが主流です。
勿論、UPSやFedExなどの大手企業は自社でドライバーやトラックを抱えていますが、それらがアメリカの物流を独占している訳ではなく、むしろアメリカのトラック物流は有象無象のオーナーオペレーターによる物流で成り立っています(特に長距離輸送)。
自動運転トラックはオーナーオペレーターの雇用をもろに奪うので、ドライバー団体等からの反発・摩擦は凄まじいものと想像されます。
また安全規制や法制度についても高いハードルがあり、州によっても異なるため、オーロラは今後、何度も規制・技術的な障壁にもぶつかるでしょう。
まだ完全自動運転は乗用車ですら普及していないので、社会的な信用を得るには相当な時間が必要です。
しばらくの間は人手不足が深刻な長距離輸送や、限定されたエリア・ルートで普及し、都市部や複雑な配送は人間ドライバーが担う「ハイブリッド型」が現実的と見ています。
しかし、それではスケールしないので、社会的イノベーション・収益化は長く厳しい道のりです。
それでもなお、アメリカのトラックドライバー不足/高齢化は深刻な社会問題であり、ドライバー運賃の高騰はインフレ要因の一つです。
(コロナ禍でサプライチェーンが大きく混乱した際、アメリカ企業は深刻なドライバー不足と運賃高騰に苦しみました。今後も周期的に同様の問題が起きるでしょう)
オーロラはその社会問題に対して、イノベーションを起こせる最前線にいることは間違いありません。
CEO、経営層も信頼に値します。
もう誰も「iPhoneのない時代に戻れない」ように、一度完全自動運転トラックが当たり前となり、その方がコストが安いとなれば、それ以前の世界には戻れず、トラックドライバーという職業も役割を終えていくと考えています。
以上が私が(同様に多くの投資家が)イメージするオーロラの将来性です。
この未来像が崩れた時が、撤退のタイミングだと考えています。
まとめ
以上がご質問への回答となります。
少しでもご質問者様の投資のお役に立てたら嬉しいです。
私もまだまだ勉強中の身ですので、このブログやリアル交流を通じて、読者の方とともに学び合い・語り合いながら、投資を楽しんでいきたいです。
今後も投資で気になる点があれば、気軽にご質問下さい。
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